調査結果から、必要な届出・報告を確認
アスベスト工事の手続きは、石綿の有無に加えて、工事規模や作業内容なども確認しながら進めます。まずは非含有・レベル3・レベル2・レベル1のどれに該当するかをご確認いただき、必要な手続きを順番に見ていきます。
2026年8月18日確認|厚生労働省・環境省の公表資料と照合しています。
レベル1・2・3とは?
「レベル」は、石綿含有建材の発じん性(石綿の飛散しやすさ)を分かりやすく整理するときによく使われる区分です。一般に、数字が小さいほど、除去等の作業時に石綿が飛散しやすい建材として扱われます。
※レベル3も、石綿を含有している場合は規制の対象となります。建材や作業方法に応じた対策をご確認ください。石綿含有仕上塗材は成形板等とは作業基準が異なるため、作業方法もあわせてご確認ください。
まずは調査結果をお選びください
事前調査結果・分析結果をご確認いただき、該当するカードから必要な手続きをご覧ください。
| 手続き・対応 | 非含有 | レベル3 | レベル2 | レベル1 |
|---|---|---|---|---|
| 事前調査 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 事前調査結果の行政報告 | △ | △ | △ | △ |
| 事前調査結果の掲示 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 作業計画の作成・作業基準の遵守 | - | ○ | ○ | ○ |
| 作業状況の写真等の記録 | - | ○ | ○ | ○ |
| 労基署への計画等の届出 | - | - | ○ | ○ |
| 特定粉じん排出等作業実施届出 | - | - | ○ | ○ |
| 建設リサイクル法 | △ | △ | △ | △ |
| 自治体独自の届出等 | - | △ | △ | △ |
※○・△は一般的な整理です。実際の届出要否は、工事内容・作業方法・事業者区分・自治体条例等により異なります。提出前に、所轄労働基準監督署・自治体の最新情報をご確認ください。
事前調査結果の行政報告が必要な工事規模
次のいずれかに該当する場合は、石綿の有無にかかわらず、工事着工前に事前調査結果の報告が必要となります。原則として「石綿事前調査結果報告システム」を利用して報告します。
非含有(石綿なし)の場合
石綿が非含有の場合、石綿除去に関する届出は原則として対象外です。あわせて、次の4点をご確認ください
石綿がない場合でも、一定規模以上の工事では事前調査結果の行政報告が必要となります。掲示・記録や石綿以外の手続きも確認します。
レベル3(成形板等)の場合
レベル3も石綿対策の対象となります。次の5点をご確認ください
石綿含有成形品等は、原則として切断・破砕等によらない方法で除去することとされています。やむを得ず切断等を行う場合は、最新の作業基準に沿った粉じん発散防止措置をご確認ください。
レベル2(保温材・断熱材・耐火被覆材)の場合
専門業者へのご相談から、届出・作業措置まで順番にご確認いただけます
レベル2に該当する建材を扱う対象工事では、行政報告に加え、労働基準監督署や自治体への事前届出、隔離等の作業措置を確認します。
レベル1(石綿含有吹付け材)の場合
専門業者へのご相談から、届出・飛散防止措置まで順番にご確認いただけます
石綿含有吹付け材の除去等では、工事開始前の届出と、隔離・負圧化・集じん排気・湿潤化等の措置を確認します。
主な届出と最新様式
行政へ提出する書類は、公的機関が公開している様式を直接確認・ダウンロードできるようにしています。自治体独自の様式がある場合は、工事場所を所管する自治体の最新様式をご確認ください。
| 手続き | 主な対象 | 提出者・提出先 | 期限 | 現行様式 |
|---|---|---|---|---|
| 事前調査結果の行政報告 | 一定規模以上の解体・改修 | 元請業者・自主施工者 → 労基署・都道府県等 | 工事着工前 | 石綿事前調査結果報告システム/石綿則 様式第1号 |
| 建設工事計画届 | 吹付け石綿・石綿含有保温材等の除去、封じ込め、囲い込み等の対象仕事 | 事業者 → 所轄労働基準監督署 | 仕事開始14日前まで | 労働安全衛生規則 様式第21号 |
| 建築物解体等作業届 | 石綿則第5条の対象作業。計画届との区分は作業内容等により確認 | 事業者 → 所轄労働基準監督署 | 作業開始前 | 石綿障害予防規則 様式第1号の2 |
| 特定粉じん排出等作業実施届出書 | 吹付け石綿、石綿含有断熱材・保温材・耐火被覆材に係る対象作業 | 発注者・自主施工者等 → 都道府県・政令市等 | 作業開始14日前まで | 大気汚染防止法 様式第3の5 |
現場で作成・掲示・保存する書類
行政への届出とは別に、現場では事前調査結果の掲示、作業計画、作業実施状況の記録、石綿作業従事者の記録などの作成・保存が必要となります。ここではNASU独自様式ではなく、厚生労働省・環境省・労働局が公開している様式・参考資料をご案内しています。
令和8年2月改正の徹底マニュアルに掲載されている「事前調査説明書面、掲示(解体等作業に関するお知らせ)例」です。
現場確認に使える厚生労働省の補助資料です。過年度版のため、実際の作業基準は令和8年2月改正の最新マニュアルと併せて確認してください。
労働局が公開する参考様式や、厚生労働省の過年度チェックリストを含みます。入力・確認を補助する参考様式・参考資料としてご利用ください。提出に使用する様式は、公的機関の最新情報もあわせてご確認ください。
法令・様式・自治体の運用等は改正・変更される場合があります。対象建材・作業方法・工事内容・地域に応じて、必要事項や提出書類が異なることがあります。
実際の提出・使用前には、令和8年2月改正の最新マニュアルと、所轄労働基準監督署・自治体等の最新情報をご確認ください。
事前調査結果の記録を作成し、調査終了後3年間保存します。
掲示や除去作業中の状況などを写真・動画等で記録し、3年間保存します。
労働者ごとの従事期間、作業内容、保護具の使用状況等を記録し、40年間保存します。
レベル1・2建材の除去作業では、隔離解除前に資格者等による取り残し確認が必要です。
よくある質問
石綿が「なし」なら行政報告も不要ですか?
いいえ。一定規模以上の工事は、石綿が含まれていない場合でも事前調査結果の行政報告が必要です。
レベル3では、どのような届出・対策が必要ですか?
レベル3も、石綿を含有している場合は作業計画・作業基準・掲示・記録等の対象となります。また、自治体条例で独自の届出を求める場合があります。
レベル1・2ならどの届出書を出せばよいですか?
作業内容や事業者の区分により異なります。厚生労働省は、施工業者について「建設工事計画届」または「建築物解体等作業届」、発注者について自治体への「特定粉じん排出等作業実施届出書」等を案内しています。提出前に所轄窓口へご確認ください。
建材のレベルが分からない場合は?
建材種類と石綿含有の有無を確認します。書面・目視で判断できない場合は分析を行うか、石綿含有とみなして必要な措置を行います。
写真記録は何年間保存しますか?
写真等による作業実施状況の記録は3年間保存します。一方、石綿作業に従事した労働者ごとの従事期間・作業内容・保護具の使用状況等の記録は40年間保存します。
建材の石綿有無が分からない場合
分析して確認する方法と、石綿含有とみなして対応する方法があります。工事費や必要な対策も踏まえてご検討ください。
主な確認先:厚生労働省 石綿総合情報ポータルサイト、厚生労働省 石綿障害予防規則関係様式、環境省 大気環境中へのアスベスト飛散防止対策について。2026年8月確認。工事内容・事業者区分・自治体条例等により手続きが異なる場合があるため、実際の提出前に所轄労働基準監督署・自治体へご確認ください。

