アスベスト事前調査結果の報告とは?義務化された対象工事・期限・報告方法を解説

アスベスト事前調査結果報告とは?対象工事・報告方法を解説
2026年対応 公的資料に基づく案内 約1分のかんたん確認

一定規模以上の工事では、
石綿の有無にかかわらず
事前調査結果の報告対象となります

建築物の解体は解体部分80㎡以上、建築物の改修と報告対象の工作物は税込100万円以上が主な基準となります。ご自身の工事が対象となるか、報告者・期限・報告方法とあわせて順番にご確認いただけます。

  • 報告対象かどうかは、石綿の有無にかかわらず、工事規模をもとに判断されます
  • 報告基準に満たない場合も、事前調査そのものは原則として行うこととされています
  • 「事前調査結果の報告」と「石綿工事の届出」は、対象や期限が異なる手続きです
制度情報確認:2026年8月31日 内容確認:NASU環境分析センター株式会社

FIRST ANSWER

アスベスト事前調査結果報告とは?

解体・改修工事の前に行った石綿の事前調査結果を、電子システム等で関係行政機関へ報告する手続きです。一定規模以上の工事では、調査結果が「石綿なし」の場合も報告対象となります。

このページでは、「事前調査結果の行政報告」についてご案内しています。

石綿含有建材の除去等に関する「届出」とは、対象・提出者・期限が異なります。まず事前調査結果の報告を確認し、その後、建材や作業内容に応じた届出を見ると、手続きを整理しやすくなります。

REPORTING CRITERIA

どのような工事が報告対象になりますか?

国の主な規模基準は、次の4区分です。80㎡ちょうど・税込100万円ちょうども報告対象となります。

アスベスト事前調査結果の報告対象となる主な工事規模を、建築物の解体80㎡以上・改修100万円以上・特定工作物100万円以上・鋼製船舶20総トン以上で示した早見図
図解①|報告対象の主な基準
建築物|解体 80㎡以上

解体作業の対象となる床面積の合計が基準です。

建築物|改修 100万円以上

材料費を含む工事全体の請負金額を、消費税込みで確認します。

特定の工作物|解体・改修 100万円以上

報告対象として定められた工作物が対象となります。

鋼製船舶|解体・改修 20総トン以上

20総トン以上が報告基準です。

アスベスト事前調査結果の報告対象早見表
対象 工事 国の報告基準 報告の扱い
建築物 解体 80㎡以上
解体部分の床面積の合計
石綿の有無にかかわらず報告対象
建築物 改造・補修・リフォーム等 税込100万円以上
材料費を含む工事全体
石綿の有無にかかわらず報告対象
特定の工作物 解体・改造・補修・定期修理等 税込100万円以上
報告対象として定められた工作物
石綿の有無にかかわらず報告対象
鋼製船舶 解体・改修 20総トン以上 石綿の有無にかかわらず報告対象
請負金額の考え方
材料費を含む作業全体の金額で、消費税を含みます。事前調査費用は含まれません。
契約を分けた場合
同一の方が複数の契約に分けて請け負う場合は、一つの契約として合計した金額が基準になります。
自主施工の場合
請負契約がない場合も、請負人に施工させた場合の適正な請負代金相当額が基準になります。
報告基準に満たない場合
国の行政報告の対象に該当しない場合も、事前調査・記録・掲示等については、工事内容に応じて別に確認します。
建築物と特定の工作物が同じ工事に含まれる場合
一つの工事として請け負う場合は、建築物の解体部分が80㎡以上、または建築物と特定の工作物を含む工事全体が税込100万円以上のいずれかに該当すると報告対象となります。混在する工事では、この2つの基準をあわせて見ると整理しやすくなります。
報告対象となる「特定の工作物」17種類を見る
  1. 反応槽
  2. 加熱炉
  3. ボイラー及び圧力容器
  4. 配管設備(建築設備を除く)
  5. 焼却設備
  6. 貯蔵設備(穀物用を除く)
  7. 発電設備(太陽光・風力を除く)
  8. 変電設備
  9. 配電設備
  10. 送電設備(ケーブルを含む)
  11. 煙突(建築物の排煙設備等を除く)
  12. トンネルの天井板
  13. プラットホームの上家
  14. 遮音壁
  15. 軽量盛土保護パネル
  16. 鉄道駅の地下式構造部分の壁・天井板
  17. 観光用エレベーターの昇降路の囲い(建築物を除く)

工作物は、「行政報告の対象」と「資格者による事前調査の対象」で基準が異なります。2つを分けて見ると整理しやすくなります。詳しくは事前調査の資格ページでもご案内しています。

ONE-MINUTE CHECK

事前調査・資格・行政報告を1分でチェック

工事対象・工事内容・規模を選んでいただくと、まず事前調査結果の行政報告対象かを確認できます。結果から、事前調査の全体像や必要な資格の確認先もご案内します。入力内容はこの画面内で処理され、送信・保存はされません。

工事対象・工事内容・工事規模の順にアスベスト事前調査結果の報告要否を確認する流れ図
図解②|報告要否を確認する流れ

事前調査・資格・行政報告を1分でチェック

いくつかの質問に答えると、事前調査・資格・行政報告の要否をかんたんに確認できます。

1分でかんたんチェック 2026年1月1日以降着工の工事を想定
あなたの工事で必要な対応を確認します

いくつかの質問に答えると、事前調査・資格・行政報告の3項目を確認できます。

小規模でも
事前調査は原則必要です
2006年9月1日以降でも
着工日等の書面確認が必要です
石綿がなくても
規模要件に該当すれば報告が必要です
質問 1 / 4 25%
Q1

工事する対象はどちらですか?

建築物に設ける給排水・換気・暖房・冷房・排煙などの建築設備は「建築物」としてお選びください。
Q2

工事内容はどちらですか?

Q4

対象建築物の新築工事の着工日は?

設計図書など、着工日を確認できる書類をご確認ください。

Q4

工作物の種類をお選びください

建築物に設ける給排水・換気・暖房・冷房・排煙などの建築設備は、工作物ではなく建築物としてご確認ください。
Q5

対象工作物の設置工事の着工日は?

設計図書・設置記録など、着工日を確認できる書類をご確認ください。

Q5

石綿が使用されているおそれのある材料を除去等する作業ですか?

塗料・防食塗装モルタル・コンクリート補修材シーリング材 パテ接着剤補修跡がある部分
Q6

一部の設備で使用されるガスケット・グランドパッキン等に該当しますか?

一部の用途では、2006年9月1日より後まで石綿使用禁止が猶予されたガスケット・グランドパッキンがあります。

Q7

どの設備・部材に該当しますか?

Q8

現在の部材の設置・交換時期は?

ガスケット・グランドパッキンは途中で交換されている場合があります。現在使用されている部材の設置・交換時期を、設備仕様書・保全記録・交換履歴などからご確認ください。
✓
CHECK RESULTチェック結果
01事前調査
必要

この後の流れを見る →
02事前調査に必要な資格
有

必要な資格を見る →
03事前調査結果の行政報告
必要

行政報告の説明を見る ↓
ご利用にあたって 本ツールは一般的な解体・改修工事について、入力された条件をもとに簡易的に確認する参考ツールです。 すべての工事条件、例外規定、自治体独自の取扱い等を網羅するものではなく、表示結果の正確性・完全性を保証するものではありません。 実際の工事では最新の法令・公的資料をご確認のうえ、必要に応じて所管行政機関または有資格者へご確認ください。 本ツールの結果のみを根拠として工事・届出等の判断を行わないようお願いいたします。

REPORT OR NOTIFICATION

「報告」と「届出」の違い

名称は似ていますが、対象・提出者・期限がそれぞれ異なります。まず事前調査結果の報告を確認し、石綿ありの場合は、建材や作業内容に応じた届出を続けて確認します。

アスベスト事前調査結果の報告と石綿工事の届出について、対象・内容・期日の違いを比較した図解
図解③|「報告」と「届出」の違い
この
ページ

事前調査結果の「報告」

一定規模以上の工事について、元請業者または自主施工者が、石綿の有無にかかわらず工事着手前に報告する手続きです。原則として電子システムを利用します。

石綿あり
の場合

石綿含有建材の除去等に関する「届出」

事前調査で石綿ありとなった場合は、建材の種類・作業方法・工事内容に応じて、必要書類と期限をご確認いただけます。必要となる届出は、建材や作業内容によって異なります。

WHO / WHEN / WHERE

報告する方・期限・報告先

報告する方

報告を行うのは、元請業者または自主施工者です。調査や分析を外部へ依頼した場合も、元請業者等が報告を行います。

報告の期限

報告は、事前調査を行ったうえで、解体・改修作業に着手する前までに行います。調査終了後、余裕をもって登録しておくとスムーズです。

報告先

原則として石綿事前調査結果報告システムを利用します。対象に応じた関係行政機関へ、オンラインでまとめて報告できます。

結果報告は「作業着手前」、一部の届出は「14日前まで」です。
事前調査結果の報告は、解体・改修作業の着手前までに行います。一方、石綿含有吹付け材や保温材等の除去などでは、別の届出に「14日前まで」の期限が設けられている場合があります。

REPORTING SYSTEM

石綿事前調査結果報告システムの流れ

電子報告にはGビズIDを使用します。工事情報と事前調査結果をあらかじめ揃えておくと、入力がスムーズです。

  1. GビズIDを用意 電子報告を利用する場合は、GビズIDエントリーまたはプライムを事前に取得しておくとスムーズです。多数の案件を一括申請する場合は、プライムを利用すると進めやすくなります。
  2. 事前調査結果を整理 工事対象となるすべての材料について、書面・目視・必要に応じた分析または石綿含有みなしにより、判定結果を整理します。
  3. 報告システムへログイン GビズIDでログインし、元方・元請事業者の情報から順番に入力します。
  4. 工事情報・調査結果を入力 工事場所、種類、規模、期間、調査者、資格、材料ごとの石綿有無や措置等を入力します。
  5. 入力内容を確認して登録 入力内容を確認して登録すると、報告内容が対象に応じた関係行政機関へ送られます。
  6. 受付情報を保管し、変更がある場合は更新 登録内容と受付情報を保管します。工期や調査内容等に変更が生じた場合は、登録済み情報を確認して更新します。
電子システムの利用が難しい場合
電子での報告が難しい場合は、紙様式でも報告できます。提出先や最新の様式は、工事場所を所管する自治体・労働基準監督署の案内をご確認いただけます。

AFTER REPORTING

報告後の流れ

電子報告の後は、調査結果を現場と書類へ反映し、必要な対応を順番に進めます。

発注者への書面説明

事前調査結果や必要な措置を整理し、発注者へ書面で説明します。

現場への掲示・備え付け

事前調査結果の概要を掲示し、調査記録の写しを作業場所に備え付けます。

関連記録の3年間保存

事前調査記録や説明書面等は、法令に従い3年間保存します。

石綿ありの場合の届出・作業対策

建材と作業内容に応じて、届出、飛散・ばく露防止措置、作業記録を確認します。

2026
工作物の事前調査は、2026年1月から資格者による実施が求められています。

建築物は2023年10月から、対象となる工作物は2026年1月から、一定の要件を満たす資格者が事前調査を行うこととされています。システムの入力担当者とは別に、実際に事前調査を行った方の氏名・資格情報を整理しておくとスムーズです。

建築物・工作物の資格を見る →

BELOW THE THRESHOLD

80㎡未満・100万円未満の場合、事前調査はどうなりますか?

行政報告の対象に該当しない場合も、事前調査そのものは原則として行うこととされています。まず、工事で既存材料を解体・改修するかを見ると、必要な対応を整理しやすくなります。

行政報告の対象とならない場合も、事前調査については別に確認します。

小規模な工事でも、書面・目視による確認、調査記録、掲示、発注者への説明等を行う場合があります。材料にほとんど損傷を与えない作業など、法令上の一部例外は別ページでわかりやすくご案内しています。

WHEN ASBESTOS IS UNKNOWN

石綿の有無が分からないときの進め方

書面調査と目視調査で判断できない建材は、分析で確認する方法と、分析せず石綿含有ありとみなす方法があります。工事範囲・費用・工期を踏まえてご検討いただけます。

書面・目視で石綿の有無を判断できない場合に、分析で確認する方法と石綿ありとみなす方法を示した図解
図解④|分析と石綿含有みなしの分岐
事前調査の結果を整理すると、行政報告への入力がスムーズです。

分析結果または石綿含有みなしの内容を、対象建材・施工箇所と結び付けて事前調査結果へ反映します。

方法 A

アスベスト分析で確認する

採取した試料をJIS A 1481-1で分析し、石綿の有無・種類を確認します。みなし対応の工事費・処分費が大きくなる場合などに選ばれています。

17,000円(税別)/18,700円(税込) 標準分析/1検体・7営業日以内
  • 多くのご依頼で選ばれています
  • スピード分析は19,000円(税別)/20,900円(税込)・最短3営業日
  • 全国から1検体よりご依頼いただけます
方法 B

石綿含有ありとみなす

分析を行わず、対象建材に石綿が含まれているものとして、法令に基づく必要な措置を講じながら工事を進める方法です。

  • 分析結果を待たずに判定を整理できる
  • 石綿含有建材として作業・処分方法を整える
  • 対象範囲が広い場合は、費用・工程を比べて選びやすくなります
※分析結果は、採取した試料についての結果です。建物・工事全体については、書面・目視調査、採取試料の代表性、ほかの工事対象建材も含め、事前調査者が全体の判定を整理します。

KEY POINTS

報告前に迷いやすい5つのポイント

石綿なしの場合の報告
規模基準に該当する場合は、石綿の有無にかかわらず報告対象となります。
100万円の金額の考え方
消費税込みの金額が基準です。材料費を含み、事前調査費用は含まれません。
契約が複数に分かれている場合
同一の方が分割して請け負う場合は、一つの契約として合計した金額が基準です。
電子報告後の掲示・記録
電子報告後も、発注者への説明、現場掲示、記録保存等を行います。
結果報告と「14日前」の届出
結果報告は作業着手前までです。「14日前」の期限は、別の届出で定められている場合があります。

FAQ

アスベスト事前調査結果報告のよくあるご質問

事前調査で石綿なしだった場合も、行政報告は必要ですか?

建築物の解体80㎡以上、建築物の改修・特定の工作物の工事が税込100万円以上など、国の規模基準に該当する場合は、石綿の有無にかかわらず報告対象となります。

80㎡未満・税込100万円未満の場合も、事前調査は必要ですか?

国の行政報告の対象に該当しない場合も、解体・改修する材料の事前調査は原則として行うこととされています。発注者への説明、記録、掲示等も工事内容に応じて確認します。事前調査を省略できるのは、法令上の一部例外に該当する場合です。

建築物と工作物が同じ工事に含まれる場合は、どの基準で見ますか?

建築物と特定の工作物を一括で請け負う工事では、建築物の解体部分が80㎡以上、または建築物と特定の工作物を含む工事全体が税込100万円以上のいずれかに該当すると報告対象となります。

2006年9月1日以降に着工した建築物でも報告しますか?

建築物が国の規模基準に該当する場合は、着工日を確認した書面調査の結果も報告対象となります。なお、工作物は材料によって石綿使用禁止時期が異なるため、建築物と同じ日付だけではなく、対象材料ごとに確認します。

報告システムの入力担当者と、事前調査者は同じ人ですか?

同じ方が担当する場合も、別の方が入力する場合もあります。報告画面には、実際に事前調査を行った方の氏名・資格情報と調査結果を反映します。

事前調査結果は、工事の14日前までに報告しますか?

事前調査結果の行政報告は、解体・改修作業に着手する前までに行います。「14日前まで」の期限は、石綿含有吹付け材・保温材等の除去などで必要となる別の届出に設けられている場合があります。

電子システムを使えない場合は、紙で報告できますか?

電子での報告が難しい場合は、紙様式でも報告できます。提出先・提出方法・最新様式は、工事場所を所管する自治体と労働基準監督署の案内をご確認いただけます。

報告後に工期や調査内容が変わった場合はどうしますか?

石綿事前調査結果報告システムには、登録済みの申請情報を検索・変更する機能があります。変更内容に合わせて更新できます。どの項目を変更するか迷う場合は、所管行政の案内もあわせてご確認いただけます。

電子報告の後も、現場掲示や書類保存は必要ですか?

電子報告とは別に、発注者への書面説明、調査結果の掲示、現場への記録の備え付け、関連記録の3年間保存等もあわせて行います。

自治体によって追加の手続きがありますか?

自治体によっては、条例による標識設置、近隣周知、追加様式などが定められている場合があります。国の報告システムとあわせて、工事場所を所管する自治体の案内も見ておくと、必要な手続きを整理しやすくなります。

OFFICIAL SOURCES

公的情報・確認日

この記事の確認者

NASU環境分析センター
JIS A 1481-1による建材中のアスベスト定性分析を全国から受付
最終確認日:2026年9月1日

最終制度確認:2026年8月31日 内容確認:NASU環境分析センター株式会社

本ページは、全国共通の制度をわかりやすく整理した一般的な案内です。工事内容、建材、契約、自治体条例等により、追加の対応が生じる場合があります。個別案件では、事前調査者や所管行政の案内もあわせてご確認ください。

書面・目視で判断しにくい建材は、アスベスト分析で確認できます

NASU環境分析センターでは、JIS A 1481-1による定性分析を全国から1検体よりご依頼いただけます。標準分析は17,000円(税別)/18,700円(税込)・7営業日以内、スピード分析は19,000円(税別)/20,900円(税込)・最短3営業日です。

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