解体工事やリフォームなどを行う際は、アスベスト事前調査の実施が義務付けられております。
※アスベストとは石綿のことです。
本記事ではアスベスト事前調査が不要となる工事について詳しく解説します。
- アスベスト事前調査が不要となる作業(対象外の工事)
- 書類確認のみで事前調査を完了できる場合がある

この記事は以下の方におすすめです!
・事前調査の対象工事になるかわからない。
・建設業や解体業の方
・リフォーム業やリノベーション業の方
・電気設備工事業の方
建材のアスベスト有無が分からない場合
アスベスト分析をご検討の方へ
書面・目視調査で石綿含有の有無を判断できない場合は、分析調査を行います。分析内容・ご依頼方法、料金・納期は下記ページでご確認いただけます。
アスベスト事前調査が不要な場合とは
アスベスト事前調査は以下の流れで行います。


アスベスト事前調査が不要となるケースは大きく分けて2つあります。
- アスベスト事前調査自体が不要
- 書面調査以外のアスベスト事前調査が不要
① アスベスト事前調査自体が不要な場合


以下の場合はアスベスト事前調査自体が不要となります。
- 下記の材料、かつ作業内容で行う場合
■除去等を行う材料
•木材、金属、石、ガラス等のみで構成されているもの
•畳、電球等で石綿等が含まれていないことが明らかなもの
■作業内容
除去又は取り外しの作業時に周囲の材料を損傷させるおそれのない作業
例)取付金具の取り外し等 - 材料に極めて軽微な損傷しか及ぼさない作業
例)釘抜き、釘打ち等 - 既存の材料等の除去は行わず、新たな材料を追加するのみの作業
例)既存の仕上塗材や下地調整材の除去を伴わない外壁塗装等 - 国交省等で石綿が使用されていないことを確認している工作物の解体・改修工事
※4に関しましては「石綿障害予防規則の解説について」の第3条(事前調査及び分析調査)をご確認ください
上記のケースは行政への調査結果報告(石綿事前調査結果報告システム)も不要です。
石綿が含まれている可能性がある壁面等を電動ドライバー等で穴を開ける場合は、アスベスト事前調査が必要となります。



これは仮に壁などに石綿が含まれていた場合、電動ドライバーで穴を開けることで石綿が飛散してしまうためです。
以下に出典の一部を記載します。
以下の作業については、建築物等の解体等には該当しないことから、事前調査を行う必要はない。
(ア)除去等を行う材料が、木材、金属、石、ガラス等のみで構成されているもの、畳、電球等の石綿等が含まれていないことが明らかなものであって、手作業や電動ドライバー等の電動工具により容易に取り外すことが可能又はボルト、ナット等の固定具を取り外すことで除去又は取り外しが可能である等、当該材料の除去等を行う時に周囲の材料を損傷させるおそれのない作業。・・・
一部抜粋:建築物等の解体等に係る石綿ばく露防止及び石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル P85 https://www.env.go.jp/air/asbestos/post_71.html
② 書面調査以外のアスベスト事前調査が不要の場合


アスベスト事前調査は原則、設計図書等を用いた「書面調査」と現地で確認を行う「目視調査」の2つを行う必要があります。



例外として下記の場合は書面調査以外の調査を割愛できます。
- 解体工事や改修工事などを行う建築物等の新築工事の着工日が2006年(平成18年)9月1日以降である場合 ※1
ガスケットまたはグランドパッキンの場合の確認する着工日
- 平成18(2006)年9月1日以後に設置の工事に着手した非鉄金属製造業の用に供する施設
の設備(配管を含む。以下この号において同じ。)であって、平成19(2007)年10月1日
以後にその接合部分にガスケットを設置したもの - 平成18(2006)年9月1日以後に設置の工事に着手した鉄鋼業の用に供する施設の設備で
あって、平成21(2009)年4月1日以後にその接合部分にガスケット又はグランドパッキ
ンを設置したもの - 平成18(2006)年9月1日以後に設置の工事に着手した化学工業の用に供する施設の設備
であって、平成23(2011)年3月1日以後にその接合部分にグランドパッキンを設置した
もの - 平成18(2006)年9月1日以後に設置の工事に着手した化学工業の用に供する施設の設備
であって、平成24(2012)年3月1日以後にその接合部分にガスケットを設置したもの
2006年(平成18年)9月1日にアスベストの法改正があり、この日を境にアスベストおよび石綿製品の製造、輸入、譲渡、提供、使用が禁止されました。
そのため上記の例外が設けられております。



築年数の浅い建物などは、新築工事の着工日を書面で確認できれば現地調査を省略できる場合があります。
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いくつかの質問に答えると、事前調査・資格・行政報告の要否をかんたんに確認できます。
いくつかの質問に答えると、事前調査・資格・行政報告の3項目を確認できます。
事前調査は原則として必要となります
着工日等を書面で確認します
規模要件に該当すると行政報告の対象となります
工事する対象はどちらですか?
工事内容はどちらですか?
解体する部分の床面積は?
工事の請負金額(税込)は?
※工事に係る材料費・機器費・消費税を含む請負金額でご確認いただけます。事前調査の費用は含みません。
対象建築物の新築工事の着工日は?
設計図書など、着工日を確認できる書類をご確認いただけます。
工作物の種類をお選びください
対象工作物の設置工事の着工日は?
設計図書・設置記録など、着工日を確認できる書類をご確認いただけます。
石綿が使用されているおそれのある材料を除去等する作業ですか?
一部の設備で使用されるガスケット・グランドパッキン等に該当しますか?
一部の用途では、2006年9月1日より後まで石綿使用禁止が猶予されたガスケット・グランドパッキンがあります。
どの設備・部材に該当しますか?
現在の部材の設置・交換時期は?
石綿含有の有無を判断できない場合は、試料を分析して確認するか、石綿含有ありとみなして対応する方法があります。
アスベスト分析について見る →よくあるご質問
- 電気工事で配線を新設するため、建築物の外壁に穴を開けるのですが、アスベストの事前調査は必要ですか?
-
必要となります。
始めに、工事対象となる建築物の新築工事の着工日が、2006年(平成18年)9月1日以降であるかを設計図書等で確認します。
新築工事の着工日が2006年(平成18年)8月31日以前の建築物に関しては、設計図書等による書面調査と現地調査で、穴を開ける外壁等にアスベストが含まれているか否かを調査する必要があります。
また、請負金額が税込100万円以上の建築物の電気工事は、アスベスト事前調査の結果を行政に報告する必要があります。
詳しくは下記のページをご確認ください。あわせて読みたい
アスベスト事前調査結果の報告とは?義務化された対象工事・期限・報告方法を解説 2026年対応 公的資料に基づく案内 約1分のかんたん確認 一定規模以上の工事では、 石綿の有無にかかわらず 事前調査結果の報告対象となります 建築物の解体は解体部分80… - エアコンを新規に設置するためにダクトの穴を開けるのですが、アスベストの事前調査は必要ですか?
-
必要となります。
始めに、工事対象となる建築物の新築工事の着工日が、2006年(平成18年)9月1日以降であるかを設計図書等で確認します。
新築工事の着工日が2006年(平成18年)8月31日以前の建築物に関しては、設計図書等による書面調査と現地調査で、穴を開ける外壁等にアスベストが含まれているか否かを調査する必要があります。
業務用エアコン等で請負金額が税込100万円以上の工事の場合は、アスベスト事前調査の結果を行政報告する必要があります。
詳しくは下記のページをご確認ください。あわせて読みたい
アスベスト事前調査結果の報告とは?義務化された対象工事・期限・報告方法を解説 2026年対応 公的資料に基づく案内 約1分のかんたん確認 一定規模以上の工事では、 石綿の有無にかかわらず 事前調査結果の報告対象となります 建築物の解体は解体部分80… - 着工日の確認をする際に事前調査の資格(石綿含有建材調査者等)は必要ですか?
-
不要です。
2023年(令和5年)10月から建築物のアスベスト事前調査に資格が必要となりましたが、着工日を確認するだけで調査が完了する上記のケースで、事前調査の資格(石綿含有建材調査者等)は不要です。
出典は以下の通りです。なお、解体等工事に係る建築物の設置の工事に着手した日を設計図書その他の書面により調査するに当たっては、必ずしも一般調査者、特定調査者若しくはこれらの者と同等以上の能力を有すると認められる者又は一戸建て等調査者(以下「調査者等」という。)を活用することは要しない。
大気汚染防止法の一部を改正する法律の施行等について(環水大大発第 2011301 号):令和2年11月 30日 - 2006年(平成18年)9月1日以降の建築物等の場合、事前調査結果の報告は不要ですか?
-
必要となる場合があります。
新築工事の着工日が2006年(平成18年)9月1日以降の建築物等におきましても、一定規模以上の工事の場合は、アスベスト事前調査結果の「報告」は必要となります。
アスベスト事前調査結果の報告は「石綿事前調査結果報告システム(厚生労働省)」から電子申請します。
報告対象となる工事規模などは下記の記事をご確認ください。あわせて読みたい
アスベスト事前調査結果の報告とは?義務化された対象工事・期限・報告方法を解説 2026年対応 公的資料に基づく案内 約1分のかんたん確認 一定規模以上の工事では、 石綿の有無にかかわらず 事前調査結果の報告対象となります 建築物の解体は解体部分80… - 請負金額100万円未満の電気工事をする予定です。アスベスト事前調査は必要ですか?
-
必要となります。
工事の請負金額に関係なく、アスベスト事前調査は必要となります。
事前調査が不要なケースはこちらをご参照ください。
一方で、請負金額100万円未満の改修工事における、アスベスト事前調査結果の報告は「不要」です。
まとめ



アスベスト事前調査が不要な場合について下記にまとめます。
- アスベスト事前調査自体が不要となる場合(事前調査の対象外)は少ないです。
(例)材料に極めて軽微な損傷しか及ぼさない、釘の抜き差し等
- 工事対象の建築物等の新築工事の着工日が2006年(平成18年)9月1日以降されたことを設計図書等で確認できた場合、他の調査は不要となります。
アスベスト事前調査結果の報告は、原則「石綿事前調査結果報告システム(厚生労働省)」から電子申請します。
詳細は下記の記事をご確認ください。





アスベスト事前調査の要否について下記の表にまとめましたので、ご確認ください。
| 工事内容 | 事前調査 | 事前調査結果の報告※1 | |
| 書面調査 | 目視調査 | ||
| 材料に極めて軽微な損傷しか及ぼさない作業等 釘打ち等 | |||
| 新築工事の着工日が2006年(平成18年)9月1日以降の建築物等の解体工事など | |||
| 上記以外の解体工事や改修工事など | |||
アスベスト事前調査の要否は工事の詳細によって異なりますため、労働基準監督署等へのご確認を推奨いたします。
建材のアスベスト有無が分からない場合
アスベスト分析をご検討の方へ
書面・目視調査で石綿含有の有無を判断できない場合は、分析調査を行います。分析内容・ご依頼方法、料金・納期は下記ページでご確認いただけます。
アスベスト事前調査関連情報
アスベスト事前調査でお役に立つ情報を以下にご紹介します。
事前調査に必要な資格
2023年(令和5年)10月1日以降に着工する建築物の工事では、有資格者によるアスベスト事前調査が義務付けられています。
詳しくは下記の記事をご確認ください。


アスベストの見分け方
石綿含有建材の見分け方についてわかりやすくまとめました。
詳細は下記の記事をご確認ください。


事前調査に必要なアスベストの分析方法の選び方
建材のアスベストの有無が不明な際に分析調査を行います。
事前調査に最適な分析方法や分析機関の選び方についてわかりやすくまとめました。
詳細は下記をご確認ください。


アスベスト関連の法改正のまとめ
これまでのアスベスト法改正の履歴から最新情報まで、わかりやすくまとめました。
詳細は、下記の記事をご確認ください。


この記事の作成・内容確認
| 作成 | NASU環境分析センター株式会社 |
|---|---|
| 内容確認 | 一般建築物石綿含有建材調査者 |
| 関連保有資格 | 一般建築物石綿含有建材調査者/石綿作業主任者 |
| 最終確認 | 2026年9月30日 |
| 確認対象 | アスベスト事前調査/対象外作業/2006年9月1日/事前調査結果の行政報告 |
本ページは、厚生労働省・環境省等の公的資料をもとに内容を確認しています。個別の工事では、対象物・工事内容等に応じて、最新の法令・公的資料および所轄行政機関等もあわせてご確認ください。

